*ミクロ経済学特講 シラバス(未定稿) [#e9a99a05] -「ミクロ経済学ってウソだよね」 --ミクロ経済学は理念型(idealtypes)です。話の辻褄が合うように作られた、どこにもない世界の話です。経済学的に大事だと思う要素だけを理念形に残し、あとは切り捨てているから、はっきりした結論が出ます。実際の世界で、そのようなはっきりした結論が得られないのは、実際の世界ではもっといろいろなものが人間の手足にくっついて、縛ったり抑えたりするからです。そして、これも大きいのですが、人間はもっといろいろなことを大事だと考えているからです。 **経済心理学と限定された合理性(1)(2) [#t151dbb6] --機会費用は計算できるか ある外国為替の決定モデルで、合理的に市場を均衡させる為替レートを求めるためには微分方程式をひとつ解かなければならない、という結論が提示されたことがあります。時々刻々市場の状況は変わっているわけですから、そのモデルに従う合理的な市場参加者は、何度も何度も微分方程式を瞬時に解いていることになります。 経済学っぽい、合理的な行動を煎じ詰めると、機会費用を常に意識し、それをゼロにする行動だと言えます。それは簡単に言うと 「出来ることの中で、一番得なこと(一版損の少ないこと)をする」 ということです。しかしそのためには、''自分に出来ることが全部分かっていなければならないし、何をすると何が起こるか、結果の予想が完全についていなければなりません。'' --不確実性とリスク --システム1とシステム2 --フレーミング **情報の完全性(3)(4) [#r36effb0] --効率市場仮説 --インサイダー情報、仕手筋と共謀 --情報の非対称性と監査・プロジェクト評価 --情報の不完備性 **取引費用(5) [#w99a2280] --裁定、金現送点 --ネット価格比較、宅配便 --ドミナント出店 --グローバル化と世界経済への統合 --次回に向けて:論理的な文章のまとめ方 **議論と小論文(6) [#g60a5ff9] **効用関数は不変か(7) [#w90a722d] --ニーズとウォンツ、「市場の生産」 --バンドワゴン効果、ヴェブレン財 --ネットワーク外部性(ミクロ経済学の拡張として) **需要関数は(ほとんど)実測できない(8) [#h4cfafdb] --価格の変化をどうつかまえるか --財の同一性をどう確保するか --今までに世に出たことがない新製品は? **公害と(負の)外部性(9)(10) [#cecda7f5] --コースの定理と社会的限界費用 --正の外部性(集積の経済、ネットワーク外部性と規格戦争) --番外:「かけがえのないもの」にどうやって値段をつけるのか? --義捐金の配分 --租税収入の配分 **行列、くじ引き、ヤミ転売(11) [#n5a8cf2e] --転売 --本当の需要を人は口にするか ---共有地の悲劇 ---ミシャン・パラドックス **参入・退出とコンテスタビリティ(12) [#bb870aaa] --地方スーパーが消えたら --アメリカ航空業界の経験 **グローバリズムの光と影-複合的問題(13)(14) [#x9ae8dac] --ヘッジファンド-零細でも多数でもない市場参加者 --アジア通貨危機 --外国の買い付け、外国製品の流入 --国際分業と低賃金労働、モノカルチャーのリスク --中国、人民元為替相場、沿岸部と内陸部 **後期試験(15) [#bed6480e]