大学院修士「ミクロ経済基礎」の講義資料。執筆中。
重要用語
市場 ストック フロー 財 サービス 効用 経済主体 機会費用 限界概念 最大化行動 合理性(合理的行動)
重要用語
内生変数・外生変数 需要曲線のシフト 供給曲線のシフト 代替財 参入・退出 部分均衡と一般均衡
重要用語
消費者余剰 生産者余剰 社会的余剰 価格メカニズム 抽選 先着順 割り当て 転売
重要用語
予算制約線 所得効果 代替効果 正常財 下級財 ギッフェン財
重要用語
生産関数 費用関数 固定費用 可変費用 平均費用 限界費用 損益分岐点 操業停止点
「……が起こったら、市場では何が起きるか」をいろいろ考えてみる。
重要用語
(輸入制限などによる)ディストーション 既得権益 反射的利益 参入と退出 コンテスタビリティ (垂直的)品質差別化
重要用語
独占価格 死荷重 ベルトラン競争 クールノー競争 品質差別化
パレート効率性(パレート最適) 所得再分配 (租税による)ディストーション 政府の失敗 市場の失敗 自然独占 「独占的地位の濫用」(EU)
講義時点での時事問題をとりあげ、そこにあらわれた市場メカニズムの特徴(良きにつけ悪しきにつけ)について考える。
ミクロ経済学を使って論文を書く上でよくある落とし穴について。
モデルに登場する経済主体は、今の駆け引きの相手と縁を切り、他のパートナーを選ぶ(または積極的な経済活動をやめる)という選択肢があります。例えばいくら人の言うことを聞かないワンマン社長でも、従業員が辞めて他社で一からやり直すことを阻止できません。
逆にある地域の賃金水準が上がり、労働者たちが強気の賃金交渉をすれば、向上を持つ企業は工場そのものを他の地域に移すかもしれません。
例えばある企業の労使交渉を考えるとき、そのモデルの外部にどのような(潜在的な)選択肢があるのか、考えておく必要があります。これを見落とすと、それぞれの経済主体の合理的行動を考えたつもりが、実はモデルをご破損にする方が得だった……ということになります。
成功すると協力とか協調とか呼ばれ、失敗すると共謀と貶められるなどというと洒落すぎていますが、例えば価格を値下げしないカルテルや、それぞれの生産量を互いの合意以上にしないことで間接的に価格を維持する)カルテルは、裏切者の値下げや増産で効果を弱め、時に崩壊します。しかし裏切者に苦痛や損失を与える強制(enforcement)メカニズムを私的に用意することは非常にお金がかかりますし、ずっと維持しておくことも困難です。「みんなが守ればうまくいく」システムを提案することは、「守らない人がいてもどうすることもできない」のであれば、実際の社会にとって何の意味もないかもしれません。
不正や怠慢に対して大きな罰を与える契約(boiling contract = かまゆで契約?)をすれば、不正や怠慢は少なくとも減ると期待できます。しかしそんな契約を認めれば、うっかり雇われてしまった従業員に劣悪な設備な人手不足の責任を押し付けるブラック企業は大喜びです。実際には企業に生じた損害を従業員に負わせることには一定の法的制限がかけられています。
例えばこのほかにも、公的機関に課せられる「法の下の平等」への要求は、行政ができることの幅を狭めている面があります。誰かがこうすべきだという結論を導いたときは、なぜそれが現在実行されていないのか検討してみることをお勧めします。
このパートはそれぞれの回に提出物を伴います。講義進行にかかわらず、土曜開講日に当たった時にこのパートを講義します。