志は高く、視線は鋭く †「社会的に」あるいは「業界全体のために」望ましいルールを検討する、というタイプの研究では、ルール自身の検討と並行して、ルールを支えるシステムを考えてゆかねばなりません。ルール自体を細かく場合を消したり、新たなルールを追加したりしても、本当に欠けているのがルールを支えるシステムなら、問題は前進しないかもしれません。 ルールを知らせ、理解させるコスト †ソフトの使用許諾契約書を最後まで読まずに「はい」を押してしまう人は少なくないはず。ルールを守らせる責任者が、メンバーにルールを知らせること、それが実際に何を指しているか理解させることは、項目の多いルールや曖昧なルールでは大変になります。
メンバーが入れ替わるとしたら、周知徹底の活動はコンスタントに続けなければなりません。 ルールを守らない人を処分するコスト †ルールは守っても守らなくても不利益はないんだ、とメンバーが思ってしまったら、個人的な負担のかかる(単に面倒、というレベルのものも含みます)ルールは守られません。 罰則がどのようなものであれ、ルール違反を監視し、それがルール違反であることをメンバーに証明し(ここがいい加減だと、メンバーに不満がたまったり、監視が形骸化し「抜かずの宝刀」になったりします)、罰則を実行するための作業が発生します。 ルールを守らせるための(ルールを守らせることで成績が上がる)人が大勢周囲にいること自体が、メンバーにストレスを与えるかもしれません。 現状を見る目 †いま、あなたの望ましいと思うルールがなかったり、あっても誰も守っていなかったりするなら、その原因はルール自体ではなく、ルールを守らせるコストにあるかもしれません。 |