大学で勉強する?
大学で勉強するコスト †
- 「大学の教育費用」を測った経済学的研究は数多くあります。授業料、下宿代などの生活費などがすぐ思い浮かびますが、最も大きいのは「すぐ職に就けば稼げたはずの所得を得られないという機会費用」です。
- 所得を得るということは、それだけ「はたらく」、つまり「傍を楽にする」と認めてもらっているわけです。まあ所得と働きが比例しないことは周知の事実ですが。
- 社会人学生の場合、失われるのは余暇や、家族と過ごす時間です。
- 特定の用事に割り当てていない時間を充てたつもりでも、それはじつは「しょっちゅう起こる不測の事態に対応するための余裕」であるかもしれません。それを失うことで、ミスやアクシデントがストレートに影響するようになって、いろいろな人から怒りや恨みを買うかもしれません。
- 余裕を削ることで、健康を犠牲にすることになるかもしれません。
- 授業料も、他の安い教育機会がたくさんあることを考えると、相対的に高いものです。
- 公共の図書館で本を借りる機会はもちろん、最近は大学の図書館が学外者に開放されることが多くなってきました。
- 公開講座など、無料か安い受講料で、大学教員の講義を(興味のあるものだけ)つまみ食いのように聞く機会もあります。
考え終わりましたか? †
参考文献 †
- 荒井一博『教育の経済学−大学進学行動の分析』有斐閣
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