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解説 †
- 損益計算書はある期間の企業の状態を指すのに対し、貸借対照表はある時点の企業の状態を示します。前者(ある期間の状態)をフロー、後者(ある時点の状態)をストックといいます。
- 利益や損失はまずフローとして生まれ、その期間が過ぎるとストックとして積み上がっていきます。ですから利益や損失について考えるとき、フローの数字とストックの数字が区別できていなければなりません。所得、利益、損失といった、意思決定にとって大切な概念はたいていフローです。「ある期間内に出来ること」を考えるとき、その期間内に動く数字だけに注意を集中することが、問題を明確にします。
- もうひとつ注意すべきなのは、ストックが増減することで生まれたフローを見落とすことです。減価償却はこうしたフローの代表です。株や不動産の評価替えなどもそうですね。
理解チェック †
次の言葉はフローの概念でしょうか。ストックの概念でしょうか。
理解チェックの解答 †
判断のポイントは、「期間」に関連しているのかどうか。年収と当月の販売ノルマは、一年、一ヶ月という期間についての数字なのでフロー。外貨準備は特定の日時に持っている外貨を測るのでストック。